家庭教師会社と講師の間の3つの契約形態

家庭教師センターと講師(先生)との間の契約形態には以下の3つがあります。

(1)雇用契約

家庭教師センターが講師を雇用して、講師はその労働時間内に生徒宅を訪問して指導するという形態です。この場合、「雇用」ですから家庭教師センターは「労働基準法」などの労働法を遵守しなければなりません。

(2)請負契約

家庭教師センターが講師に対して業務を外注するという形態です。講師は「労働者」ではなく「独立事業者」となります。原則として労働法の適用対象外となりますので、雇用契約に比べると講師側のリスク・責任が増します。

(3)紹介

家庭教師センターが講師・生徒のマッチングのみを行う形態です。マッチングが成立した後は「個人契約」となり、双方ともに自己責任となります。

「紹介」タイプには以下3種類があります。

3-1.完全無料タイプ

マッチング料金をとらないタイプです。大学の斡旋や、(広告収入で成り立っている)無料の個人契約サイトがこのタイプになります。

3-2.紹介料タイプ

マッチングもしくは講師候補者の連絡先を教えることに対して料金をとるタイプです。複数人の講師の体験授業の後に講師を1人採用した段階で料金をとるタイプは3万円前後が相場となっています。一方、面接前に(メールのやり取りだけで)1人の講師の連絡先を教えてもらうタイミングで料金がかかるタイプは5千円から8千円前後が相場です。後者は「連絡先を教えてもらうのに料金を払ったが、その後その教師に体験授業をすっぽかされムダ金となった」などのトラブルもよく聞かれます。個人契約を無料もしくは3万円前後のタイプ(いずれも複数名の面接が可能)が良いでしょう。

3-3.高額教材販売タイプ

講師を生徒に紹介する代わりに、1年~3年分×1~5教科の教材(総額数万円~100万円)をご家庭に買わせるタイプです。度々行政も注意喚起していますが、強引な営業や販売手法の被害者は絶えません。

ご家庭と教材販売業者は「業務委託契約」などを結ばず、質問をした時にアドバイスを程度となり、実質「個人契約」と変わりません。講師・生徒ともにこのタイプの家庭教師センターと契約する際は、情報を収集して悪質業者に騙されないようにしましょう。